マンション一棟買いのリスクを解説。失敗例や投資成功のポイントとは?

マンション一棟買いは儲かると聞いて興味を持ったものの、「本当に大丈夫なのか?」と不安に感じていませんか。
たしかに一棟買いには空室や修繕費、資金繰りの悪化など、多くのリスクが潜んでいます。そのため事前に失敗例を知り、投資を成功させるためのポイントを押さえておくことが重要です。
安定した不動産収益を得るために、事前にリスクを把握し、適切な投資戦略を立てましょう。
この記事の目次
マンション一棟買いのリスクとその回避策
一棟マンションは大きな資産価値を持つ物件が多く、一度に多くの資産を増やせ、多くの利益を生み出せます。
また、ローンを利用することで大きなレバレッジをきかせることができ、効率的な投資が可能です。
しかし、マンション一棟買いには以下のようなリスクが伴います。ここでは、そのリスクと回避策について解説します。
- 初期費用が高額となり、資金計画の不備で破綻のリスク
- メンテナンス費用や大規模修繕費が高額
- 価格が高く流動性が悪い
初期費用が高額となり、資金計画の不備で破綻のリスク
マンション一棟の購入には、かなりの初期費用が必要です。物件の売買価格だけでなく、仲介手数料、火災保険料、不動産取得税といった諸費用もかかります。
物件の価格や規模が大きくなるほど、初期費用も増加します。
また、購入後にリノベーションや大規模修繕を行う場合、その費用も見込む必要があるでしょう。さらに、予期せぬ出費が発生することもあり、資金計画が不十分だと破綻するリスクがあります。
回避策
初期費用の見積もりを詳細に行い、余裕を持った資金計画を立てることが重要です。また、予期せぬ出費に備えた予備費を多めに準備しておくことも必要でしょう。
銀行の借入れを検討する際には、返済能力を十分に考慮し、無理のない借入額を設定しましょう。さらに不動産コンサルタント、ファイナンシャルプランナー、税理士などの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることも有効です。
メンテナンス費用や大規模修繕費が高額
マンション一棟の所有には、日常的なメンテナンス費用や定期的な大規模修繕費がかかります。これらの費用には、毎月定期的に必要なものや、数年に一度行う長期的なメンテナンスがあります。
また、空室が複数出てしまうと、一度に多額の修繕費が必要になる場合があります。十分な敷金を取っていない場合、修繕費は全額オーナー負担となり、資金に余裕がないと修繕ができず、空室が埋まらない事態も発生する可能性があります。
特に古い物件では修繕費用が予想以上に高額になることがあるため、注意が必要です。
回避策
マンション一棟の購入前には、物件の状態を詳細に調査し、必要な修繕費を見積もることが重要です。
定期的なメンテナンスを怠らず、問題が発生した際には迅速に対応することで、大規模な修繕を未然に防げます。
また、修繕費の積み立て計画を立て、予算を確保しておくことも有効です。修繕用の積立金を準備することで、定期的な大規模修繕だけでなく、予期せぬ修繕やメンテナンスにも備えやすくなります。
価格が高く流動性が悪い
マンション一棟の購入は高額な投資であり、流動性が低いため、売却時には時間がかかることがあります。物件の規模によっては、販売の準備に数カ月かかったり、販売自体に1年以上かかったりすることもあります。
また、市場の状況によっては、希望する価格で売却できない可能性もあります。売却のタイミングを誤ると、数千万円単位の損失を招くことがあり、ローン残債が売却額を上回る場合には、売却が困難になることもあります。
回避策
一棟マンションの売却で失敗しないためには、市場の動向を常に把握し、最適なタイミングで売却することが重要です。周辺物件の売却情報や不動産市場の動向に常に目を光らせておきましょう。
また、賃貸ニーズの高いエリアに物件を購入し、安定した収益を確保することで、売却を容易にできます。空室の多い物件は収益性が低いと見なされるため、日頃から空室を減らし、常に収益性の高い状態を維持することが重要です。
さらに、不動産のプロフェッショナルに常に相談し、良い条件であれば売却の意向を伝えておくことも有効です。
売主のタイミングではなく、購入希望者のタイミングで売却することで、より高く有利な条件で売却できる可能性があります。
マンション一棟買いで失敗した事例
マンション一棟買いで失敗してしまったオーナーの代表的な失敗事例をいくつか紹介します。
これからマンション一棟買いを検討している方は、同じ失敗をしないように参考にしてください。
不動産会社の良い意見ばかりを信頼してしまった
ある投資家は、複数のワンルームマンションを所有しており、いずれは一棟マンションにも投資したいと考えていました。
そのようなとき、良さそうな物件を見つけて問い合わせをしたところ、多くの購入検討者がいるとのことでした。
一棟マンションについて詳しくは知らなかったものの、ワンルームマンションの経験があったため、自分の知識を過信し、不動産会社のセールストークに流されて即座に購入を決断してしまいました。その結果、購入後に多額の修繕費用が発生し、収益が大幅に減少してしまいました。
この失敗は、物件の詳細な調査をみずから行っていれば防げたものでした。不動産会社の意見をうのみにしてしまい、自分で調査を怠ったことが原因です。
不動産会社の意見を参考にすることは大切ですが、自分でも必要な情報を収集し、慎重に決断しましょう。この事例から学べることは、投資においては過信せず、常に詳細な調査と情報収集を怠らないということです。
不動産会社のセールストークをうのみにせず、自身でも確かめることが重要です。
空室が埋まらず、家賃が下がってしまった
ある投資家は満室時の利回りが高い物件にひかれ、マンション一棟を購入しました。
しかし、その物件の立地は賃貸ニーズの低いエリアであり、設定された家賃は相場よりもかなり高額でした。しばらくは高い家賃のまま募集を続けたものの空室が埋まらず、管理会社を変更することになりました。
新しい管理会社で募集しても空室が埋まらず、結局、家賃を下げることになりました。その結果、収益が減少し、ローン返済にも支障をきたすことになりました。
この事例から学べることは、賃貸ニーズの高いエリアの物件を選ぶことが重要であることです。
加えて、どのようなエリアの物件であっても、賃貸相場をしっかりと確認し、厳しいシミュレーションを行うことが必要です。
家賃設定は募集中の家賃だけでなく、現況の家賃も見直しておくことが大切です。これからマンション一棟買いを検討する際には、十分な調査とシミュレーションを行い、慎重に判断することが求められます。
一棟に資金をつぎ込んでしまい、買い増しができなかった
ある投資家は大きな物件に投資するほうが効率的だと考え、一棟のマンションにすべての資金をつぎ込むことを決断しました。
しかしその結果、他の投資案件に資金を振り分ける余裕がなくなり、ポートフォリオの多様化が図れなくなりました。投資物件のエリアや種類を分散することでリスクを軽減できます。
例えば、一棟のマンションに資金を集中させてしまうと、そのエリアにある企業や大学が撤退してしまった場合、賃貸需要が極端に少なくなり、賃借人を見つけることが難しくなることがあります。
エリアを分散して物件を保有していれば、ひとつの物件がダメでも、他の物件で利益を上げることができるので、リスクを分散できます。この事例から学べることは、リスク分散の重要性です。
大きな一棟マンションに資金を集中させるのではなく、複数のエリアに分散して投資物件を保有することで、安定した収益を確保し、リスクを軽減できます。購入前に慎重な計画を立て、リスク分散を図ることが重要です。
マンション一棟買い投資成功のポイント
マンション一棟買いのリスクや失敗例を紹介してきました。ここでは、マンション一棟買いで成功するためのポイントを紹介します。
資産価値の高い物件を選ぶ
不動産投資で成功するには、資産価値の高い物件を選ぶことが基本です。賃貸ニーズが安定して見込める立地や、将来的にも資産価値の上昇が期待できる物件を選びましょう。
また、銀行ローンを有利な条件で借りるには築年数が新しい物件が好ましいです。築年数が古くても、土地の利用価値が高いものや修繕がしやすい建物を選ぶことが重要です。
資産価値の高い物件は短期的には収益性が低く見えるかもしれませんが、長期的に考えると安定した不動産経営が可能です。こうした物件は将来的なリスクを抑えつつ、堅実な収益を得るための鍵となります。
賃貸ニーズの高いエリアを選ぶ
賃貸ニーズの高いエリアに物件を購入することは、安定した収益を確保するために重要です。人口の増加や商業施設の開発が進んでいるエリアでは、賃貸需要が高まる傾向があります。
ただし、賃貸ニーズだけでなく、需要と供給のバランスも考慮する必要があります。たとえ都心部で賃貸ニーズが高くても、競合する物件が多数存在する供給過多の状態では、空室を埋めることが難しくなります。
反対に、地方で賃貸ニーズが少ないエリアでも、競合する物件が少ない場合、安定した不動産経営が可能になることがあります。賃貸ニーズに加えて競合物件の多寡にも注意を払いながら、物件選びを行うことが重要です。
実績・実力のある不動産会社によく相談する
実績・実力のある不動産会社に相談することで、適切なアドバイスをもらえます。不動産会社には得意・不得意があり、特に一棟マンションの売買に実績のある会社を選ぶことが重要です。
また、売買だけでなく、賃貸管理についても実績と知識のある不動産会社を選ぶことをおすすめします。管理を行わない不動産会社の場合、売却後に関係が途切れてしまうことがありますが、賃貸管理も行っている会社であれば、長期的な信頼関係を築けます。
不動産会社の選定には慎重を期し、信頼できるパートナーを見つけることが重要です。信頼できる不動産会社と協力することで、より安心してマンション一棟を購入・運用できるでしょう。
この記事を書いた人
TERAKO編集部
小田急不動産
鳥塚 正人
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