不動産投資
2026.08.28

中古アパート投資で失敗する原因とは?よくある事例と「売却すべきケース」まで解説

中古アパート投資で失敗する原因とは?よくある事例と「売却すべきケース」まで解説

中古アパート投資は新築より低い価格で始められる一方、空室や修繕費の増加、売却時の価格下落によって収支が悪化する事例も見られます。失敗の典型的なパターンと物件の特徴、立て直しや売却の判断基準を整理します。

この記事の目次

中古アパート投資は新築より低い価格で始められる一方、空室や修繕費の増加、売却時の価格下落によって収支が悪化する事例も見られます。失敗の典型的なパターンと物件の特徴、立て直しや売却の判断基準を整理します。

中古アパート投資で「失敗した」とはどういった状態を指すのか

中古アパート投資における失敗は、家賃収入が想定より少ないというだけでなく、収支構造全体が悪化し、資産としての価値も低下している状態を指します。具体的には、ローンや経費の負担、空室率、修繕費、売却価格という4つの側面から現在の状態を確認できます。

家賃収入よりローン・経費の負担が大きい

ローン返済額に加え、管理委託費、修繕積立金、固定資産税・都市計画税、火災保険料などの経費を合計した支出が、家賃収入を上回っている状態です。表面利回りの計算では経費が考慮されないため、購入時点で高利回りに見えた物件でも、実際の手残りがマイナスになることがあります。特に変動金利で借り入れている場合は、金利の上昇局面で返済負担が増加し、購入時点の収支計画との乖離が広がります。

中古アパート経営で発生する主な経費は、次のとおりです。

経費項目 内容 目安
管理委託費 入居者募集、契約更新、クレーム対応などを管理会社に委託する費用 家賃収入の3〜5%
修繕積立金・修繕費 屋根・外壁・給排水管などの計画修繕、退去時の原状回復費用 家賃収入の5〜10%
固定資産税・都市計画税 土地・建物の所有に対して課される税金 固定資産税評価額に応じて変動
火災保険料・地震保険料 建物への損害保険 構造・築年数・補償内容により変動
客付け仲介手数料・広告関連費 入居者募集時の広告料(AD)、客付け仲介会社への手数料 1 家賃の1〜2カ月分程度(都度)

これらの経費を年間家賃収入から差し引いた実質的な手残りが、ローン返済額を下回っていないかを確認することが、収支の健全性を判断する基本になります。

空室が増えて想定利回りを下回っている

空室率が購入時の想定を上回ると、満室想定で計算した利回りは実現せず、家賃収入が計画を下回ります。

利回りには、経費を考慮しない表面利回りと、経費を差し引いた実質利回りがあり、それぞれの計算方法は次のとおりです。

利回りの種類 計算式 特徴
表面利回り 年間満室想定家賃収入 ÷ 物件価格 × 100 経費や空室を考慮しないため、物件広告で使われる数値は実態より高くなりやすい
実質利回り(NOI利回り) (年間家賃収入-年間経費)÷ 物件価格 × 100 管理費・修繕費・税金などを差し引くため、実際の収益力に近い

購入検討時には、現況の入居率と周辺の想定家賃をもとに実質利回りを試算し、表面利回りとの差を確認します。

修繕費が増えキャッシュフローが悪化している

国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」では、RC造20戸(1LDK〜2DKタイプ)の賃貸住宅について、築11〜15年目に屋根・外壁の塗装や給排水管の高圧洗浄などで棟あたり約1,090万円の修繕費が、さらに築21〜25年目には屋根の葺き替えや浴室設備の交換なども加わり棟あたり約2,320万円の修繕費が発生する目安が示されています。木造10戸(1LDK〜2DKタイプ)でも、築11〜15年目に棟あたり約520万円、築21〜25年目に棟あたり約800万円の費用がかかるとされており、修繕費を見込まずに購入すると、キャッシュフローが大きく圧迫されます。

同ガイドブックに示されている、部位ごとの修繕時期の目安は次のとおりです。

部位 主な修繕内容 修繕時期の目安
屋根 塗装・補修 11〜15年目
屋根 防水・葺替 21〜25年目
外壁 塗装、タイル張り補修 11〜18年目
階段・廊下(鉄部) 塗装 4〜10年目
階段・廊下 塗装・防水 11〜18年目
給排水管 高圧洗浄 5年目
給排水管 取替 30年目
給湯器・エアコン 交換 11〜15年目

(出典:国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」)

購入を検討している物件がこれらの時期に近い場合、直近の修繕履歴と今後の修繕計画をあらかじめ確認し、収支シミュレーションに修繕費を織り込んでおく必要があります。

購入価格より大幅に低い価格でしか売れない

中古アパートは収益還元法による査定が中心となるため、家賃の下落や空室率の悪化がそのまま売却価格に反映されます。加えて、築年数の経過による建物価値の減少や、法定耐用年数を超えた物件に対する金融機関の融資年数の短縮も、売却価格を押し下げる要因です。

建物の構造ごとの法定耐用年数は、次のとおりです。

建物構造 法定耐用年数
木造 22年
軽量鉄骨造 19〜27年(鉄骨の厚みにより異なる)
重量鉄骨造 34年
鉄筋コンクリート(RC)造 47年

法定耐用年数を超えた物件は、金融機関の融資期間が短縮される、あるいは融資自体を受けにくくなる傾向があります。買主が組める融資期間が短くなると、月々の返済負担が大きくなるため、購入希望者が減り、売却価格を下げないと買い手が見つからない状況につながります。結果として、購入時のローン残債を売却価格が下回り、売却してもローンを完済できない状態に陥ることがあります。

中古アパート投資でよくある失敗事例7選

失敗の状態を招く具体的な原因は、物件選定から収支計画、購入後の管理運営まで多岐にわたります。よくある7つの事例を確認します。

1. 表面利回りだけを見て購入してしまった

表面利回りは、年間家賃収入を物件価格で割った数値で、管理費、修繕費、固定資産税、保険料などの経費を差し引いていません。経費を控除した実質利回りで計算し直すと、表面利回りより数ポイント低くなるのが一般的です。表面利回りの高さだけで購入を決めると、経費控除後の実際の収益力を見誤ります。

中古アパートは築年数が古いほど表面利回りが高く表示される傾向があり、これは価格が下がっている分、家賃収入に対する割合が相対的に大きくなるためです。利回りの高さの背景に、賃料の下落や空室率の悪化が織り込まれていないかを、周辺相場や過去の入居履歴と照らし合わせて確認する必要があります。

2. 賃貸需要の少ない立地を選んでしまった

人口減少が進むエリアや、最寄り駅からの距離が長い立地、周辺に競合物件が多いエリアでは、入居募集をかけても申し込みが集まりにくくなります。周辺の賃貸需要は、地域の人口動態、大学や企業の立地、公共交通の利便性などから確認できます。立地の需要調査を省略して価格の安さだけで購入すると、長期の空室リスクを抱えることになります。同じ沿線であっても、駅ごとに単身者向けとファミリー向けのどちらの需要が強いかは異なるため、物件の間取りが周辺の主な入居者層と合っているかどうかも合わせて確認します。

3. 購入後すぐに高額な修繕費が発生した

購入前のインスペクション(建物状況調査)を省略すると、屋根や外壁の劣化、給排水管の腐食、雨漏りなど、外観からは分かりにくい不具合を見落とします。

前述の国土交通省のガイドブックが示すとおり、屋根・外壁の修繕は築11〜18年目に集中して発生するため、築年数がこの時期に近い物件を購入する際は、直近の修繕履歴を確認し、大規模修繕が完了しているかどうかを見極める必要があります。

4. 空室が長期化し家賃を下げざるを得なくなった

空室期間が長期化している場合は、賃料設定、募集条件、設備、管理会社の募集活動などを確認します。周辺の競合物件と比較して家賃が割高になっていないか、設備が古いままになっていないか、募集写真や広告文が現状に合っているかなど、原因は物件によって異なります。

原因を特定しないまま家賃を下げて入居を確保すると、当初の収支計画で見込んでいた家賃収入を得られなくなり、ローン返済や修繕積立に充てる資金が不足します。一度下げた家賃は、次の入居者募集の際にも基準となりやすく、値下げによる収益低下は、将来の売却時の査定価格にも影響します。

5. 入居者トラブルや家賃滞納を引き継いでしまった

中古アパートを購入する際は、既存入居者との賃貸借契約もそのまま引き継ぎます。購入前に家賃の入金状況や敷金・保証金の預かり状況、入居者間のトラブルの有無を確認していないと、滞納家賃の回収や近隣トラブルの対応に時間と費用を要することになります。

滞納が数カ月分に及んでいる入居者がいる場合、退去交渉や督促の手続きには一定の時間がかかり、その間は家賃収入を得られないまま管理コストだけが発生します。レントロール(賃貸借条件一覧表)と入金履歴の突合は、購入判断の前提として欠かせません。

6. ローン返済や税金まで含めた収支計画が甘かった

収支計画にローンの元利返済額、固定資産税・都市計画税、火災保険料、管理委託費、修繕積立金を反映せず、表面的な家賃収入だけで採算性を判断すると、実際の手残りが計画を下回ります。変動金利で借り入れる場合は、将来の金利上昇によって返済額が増える可能性も加味した試算が必要です。

加えて、青色申告や減価償却による節税効果を過大に見込んだ収支計画も注意が必要です。減価償却費は年数の経過とともに減少し、耐用年数を超えると計上できなくなるため、購入から数年後に納税額が増え、手残りがさらに圧迫される場合があります。

https://ls1.odakyu-chukai.com/media/article/802

7. 出口戦略を考えず購入し、売りたいときに売れなくなった

出口戦略とは、将来の売却時期や想定価格、売却の方法をあらかじめ検討しておくことです。再建築不可物件や接道義務を満たしていない物件、違法増築のある物件は、購入時の利回りが高くても、売却時に買主が見つかりにくくなります。ローンの完済時期や法定耐用年数、大規模修繕の実施時期など、保有期間中に見込まれる出来事を時系列で整理しておくと、どのタイミングで売却するのが有利かを判断しやすくなります。出口を意識せずに購入すると、修繕費がかさむ時期や融資が組みにくくなる時期に売却せざるを得なくなり、保有を続けるか損失を抱えて手放すかの二択に迫られる状況に陥ります。

中古アパート投資で失敗しやすい物件の特徴

失敗事例に共通する物件の特徴を整理すると、購入前に確認すべき事項が明確になります。

周辺の賃貸需要に対して供給が多い

周辺エリアの賃貸住宅の着工数や空室率を確認せずに購入すると、供給過多のエリアで入居者獲得競争に巻き込まれます。特に人口減少が進む地方都市や郊外では、賃貸需要に対して住戸数が過剰になっている地域があります。

供給過多のエリアでは、周辺物件との差別化のために家賃を下げたり、設備投資を追加したりする必要が生じやすく、想定していた利回りを確保しにくくなります。物件を検討する際は、周辺の新築アパートやマンションの建築計画、賃貸ポータルサイトに掲載されている同条件の物件数なども合わせて確認します。

築年数が古く大規模修繕が迫っている

前述のとおり、屋根や外壁の修繕は築11〜18年目、給排水管の全面取替は築30年目が目安とされています。購入予定の物件がこの時期に近い場合、購入直後にまとまった修繕費が発生する可能性を織り込んで収支を試算する必要があります。

現在の家賃が周辺相場より高く設定されている

現在の入居者が周辺相場より高い家賃で契約している物件は、退去後に同水準の家賃で次の入居者を確保できないことがあります。長期入居者がいる部屋ほど、契約時から周辺相場が下落していても家賃が据え置かれたままになっているケースが見られます。表面利回りが現行家賃をもとに計算されている場合、退去後の想定家賃で利回りを再計算すると、数値が大きく下がることがあります。購入前には、各部屋の入居年数と現行家賃を確認し、周辺の募集家賃と比較しておく必要があります。

入居率は高いものの低賃料・滞納などの問題を抱えている

満室であっても、家賃が周辺相場より低い、あるいは家賃滞納が常態化している物件では、表面上の入居率の高さほど収益性は確保できません。購入前にレントロールと入金履歴を確認し、実質的な収益力を把握する必要があります。

再建築・接道・違法増築など売却時のネックがある

建築基準法上の接道義務(幅員4m以上の道路に2m以上接すること)を満たしていない物件は、再建築ができず、金融機関の融資対象からも外れやすくなります。違法増築がある物件も同様に、買主が投資用ローンを利用しにくく、売却時の買い手が限定されます。

購入前に確認しておきたい項目をまとめると、次のとおりです。

確認項目 確認方法
周辺の賃貸需要と供給量 賃貸ポータルサイトの掲載件数、周辺の新築着工状況
大規模修繕の実施時期・履歴 重要事項説明書、修繕履歴の書類、インスペクション
現行家賃と周辺相場の差 レントロールと周辺相場の比較
入居率と滞納状況 レントロールと入金履歴の突合
再建築・接道・増築の適法性 建築確認台帳、道路査定図、登記簿と現況の照合

これらを購入前に確認しておくことで、契約後に想定外の費用やトラブルが発覚するリスクを抑えられます。

中古アパート投資で失敗したときの4つの立て直し方法

収支が悪化した場合でも、原因を切り分けて対応すれば改善できる余地があります。4つの立て直し方法を比較すると、次のような違いがあります。

方法 主な対象 効果が出るまでの目安
空室対策 賃料設定・募集条件・設備の課題 数カ月〜半年程度
収支の見直し 保険・管理委託費・借入金利の課題 契約更新のタイミングで反映
管理会社の変更 募集活動・入居者対応の課題 契約切替後、次の募集から反映
売却 立地や構造上、改善が難しい課題 売却活動の開始から数カ月〜1年程度

どの方法を選ぶかは、悪化の原因が改善可能な範囲にあるかどうかで判断します。

空室対策を行い入居率を改善する

賃料設定の見直し、フリーレントや礼金の減額といった募集条件の調整、インターネット無料や宅配ボックスなどの設備投資、内見時の印象を左右する原状回復やハウスクリーニングの徹底などが、入居率改善の基本的な対策です。募集図面の写真や掲載情報を見直すだけでも、反響数が変わることがあります。また、仲介会社への広告料(AD)の設定を見直し、繁忙期以外にも積極的に募集をかけてもらえる関係を築くことも、空室期間の短縮につながります。

家賃・管理費・修繕費など収支を見直す

火災保険や管理委託契約の内容を見直し、複数の管理会社から見積もりを取り直すことで、経費を圧縮できる場合があります。長期契約している火災保険は、契約期間や補償範囲を見直すだけで保険料が下がることもあります。借入金利についても、借り換えによって返済負担を軽減できないか金融機関に相談する余地があります。返済期間の延長や、他の金融機関への借り換えによって月々の返済額を抑えられれば、キャッシュフローの改善につながります。

管理会社を変更する

空室の長期化や滞納の放置が続く場合、管理会社の募集活動や入居者対応に課題があることも考えられます。管理会社を変更する際は、直近の入居率や広告料(AD)の設定、滞納督促の実績などを比較し、賃貸仲介店舗とのネットワークが広い会社を選定します。

管理会社によって、客付けの得意なエリアや入居者層、対応できる募集条件の柔軟さが異なるため、複数社から現状の入居率改善についての提案を受けたうえで比較すると、変更後のミスマッチを防ぎやすくなります。

改善余地が少なければ売却を検討する

立地条件による構造的な空室や、大規模修繕に多額の費用がかかる見込みがある場合は、保有を続けるよりも早期に売却し、他の物件や資産に組み替えたほうが損失を抑えられることがあります。

保有を続けた場合の将来の収支見込みと、現時点で売却した場合の手取り額を比較し、どちらが資産全体にとって有利かを数値で確認することが判断の基準になります。売却の判断は、現在の収支だけでなく、今後発生する修繕費や資本的支出も含めて比較検討します。

失敗した中古アパートでも売却できる?

収支が悪化した物件でも、条件次第で売却できる可能性があります。

空室があるアパートでも売却は可能

空室のあるアパートは、満室時と比べて収益還元法による査定価格は下がりますが、売却自体は可能です。買主の中には、購入後に自ら空室対策を行って利回りの改善を見込む投資家もいます。

赤字経営のアパートでも売却できる場合がある

収支が赤字であっても、土地の資産価値や立地条件によっては買主が見つかります。建物の収益性だけでなく、更地化や用途転換を前提に検討する買主も存在するため、収益物件を専門に扱う不動産会社に相談することで、売却の選択肢が広がります。赤字の原因が空室によるものか、修繕費の集中によるものかによっても、買主にとっての魅力は変わります。空室が原因であれば、購入後に賃料や設備を見直すことで収益化できると判断する投資家が現れることもあります。

築古アパートでも土地価値が評価されるケースがある

建物の減価償却が進んでいても、土地の路線価や実勢価格が一定水準にあれば、建物を解体して土地として売却する、または建て替え前提で買い取る買主が見つかる場合があります。特に再建築が可能な土地は、建物の状態にかかわらず一定の需要があり、駐車場や戸建て用地としての活用を見込む買主も存在します。査定を依頼する際は、収益還元法にもとづく価格に加えて、土地の実勢価格をもとにした価格も確認しておくと、より実態に近い売却価格の目安を把握できます。

ローンが残っていても売却できる

ローンが残っている物件でも、売却代金で残債を完済できれば、抵当権を抹消して売却できます。売却時には、事前に金融機関へ残債務額を確認し、売却代金と諸費用(仲介手数料、抵当権抹消費用、印紙税など)を差し引いた金額で完済できるかどうかを試算しておきます。売却代金で完済できない場合でも、自己資金で不足分を補うか、金融機関と協議して任意売却を進める方法があります。

ローン残債が売却価格を上回る場合は注意が必要

売却価格がローン残債を下回るオーバーローンの状態では、金融機関の同意を得て任意売却を進めるか、自己資金で不足分を補填する必要があります。任意売却では、不動産会社が査定を行い、その査定額をもとに金融機関と抵当権抹消の条件を交渉したうえで、買主を探して売買契約を締結する流れとなります。金融機関との協議には時間を要するため、返済が難しくなってきた段階で早めに相談を始めることが望ましいといえます。

中古アパートの売却で失敗しないための不動産会社の選び方

売却を成功させるには、収益物件の取り扱いに慣れた不動産会社を選ぶことが重要です。相談先を選ぶ際に確認したいポイントは、次のとおりです。

確認ポイント 具体的な確認方法
収益物件の売却実績 一棟アパート・マンションの取扱事例数、直近の成約価格帯
投資家への販売ルート 自社の投資家向け顧客リスト、投資用ポータルサイトへの掲載実績
査定根拠の説明 周辺の成約事例、収益還元法の計算過程の提示
保有継続を含めた相談対応 収支シミュレーションや将来の修繕費見込みの提示

一棟アパート・収益物件の売却実績があるか

一棟アパートの売却は、居住用の戸建てやマンションとは査定方法も買主層も異なります。過去の一棟アパートの売却実績や直近の成約事例を確認することで、その会社が収益物件を扱い慣れているかを判断できます。会社のホームページに掲載されている取扱事例の件数や、担当者が説明できる直近の成約価格の水準も、実績を見極める材料になります。

投資家への販売ルートを持っているか

一棟アパートの主な買主は、個人投資家や資産管理法人です。自社で投資家向けの顧客リストを持っている、あるいは投資家向けのポータルサイトへの掲載実績がある会社は、短期間での売却につながりやすくなります。一般の仲介サイトだけでなく、収益物件専門のポータルサイトや投資家同士のネットワークに情報を届けられるかどうかで、買主が見つかるまでの期間や成約価格に差が出ることがあります。

査定価格の根拠を説明してくれるか

査定価格が周辺の成約事例や収益還元法の計算根拠にもとづいているかを確認します。根拠を示さずに高い査定額を提示する会社は、媒介契約を取るために相場より高い金額を提示していることがあり、売却活動を進める中で反響が集まらず、結局は価格を下げざるを得なくなる場合があります。複数の会社に査定を依頼し、金額だけでなく根拠となる数値の説明を比較することで、実勢に近い価格を見極めやすくなります。

「売るべきか保有すべきか」から相談できるか

売却の是非を判断するには、収支シミュレーションや将来の修繕費見込みなど、保有継続と売却の両方を比較検討できる材料が必要です。売却ありきで話を進める会社では、保有を続けた場合の収益改善余地を十分に検討しないまま契約に進んでしまうこともあります。売却を前提とせず、保有継続の可能性も含めて相談できる会社であれば、現状の収支や物件の課題を踏まえたうえで、より客観的な判断がしやすくなります。

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